明石の魚はこうやって獲られています(No.1)

底引きこんな大変だったとは!底引き網漁!!

魚の棚に並ぶ鮮魚がどのように獲られているのか、皆さんご存知ですか?
この度は、その漁の中でも「底引き網漁」について密着取材をしてまいりました。

<明石の底引き網漁>
明石海峡周辺で大きな網を海底に沈め、状況によって違うらしいのですが1時間程度かけて、船を走らせ引いては引き上げる作業を何度も行う漁のことを底引き網漁といいます。
明石沖で深いところは140mの海底、そこが漁場となります。
今回、獲れたのは明石ダコ・ヒラメ・アナゴ・イカ等でした。

底引き網船

漁師さんのご苦労
昼の3時ごろから港を出港、漁場には40~50分程で到着。場所は明石と淡路島に挟まれた海域。
まず、舟に添えつけられた網を海底に沈める作業。その折も舟は前進中。そこから漁師さんの長年の感覚と海底の状態を計測するソナーで網を操作しながら、舟を円をかくように1時間ほど航行します。速度はややゆっくり。
海底の大きな岩に網が引っかかった場合は、舟を後退、網を岩から感に頼りながら外し、また漁の再開します。
その折も大型船舶がすぐ側を航行していくので、接触しないように注意を払いながら漁をつづけます。1つ間違えれば大きな海難事故に繋がる危険な仕事です。
そして、網を引き上げます。この日は、あまり潮の流れが良くなく不漁でした。1回の底引きで取れたのは海草、岩に混じってた20匹前後の魚、燃料代もならないと、漁師さんがぼやいていました。
網を入れて水揚げされる魚の少なさには驚かされ、これは過酷な仕事だとつくづく感じました。
この作業を真っ暗な海の中、たった一人で1日何回も繰り返しては、魚を増やしていくそうです。
平均して翌朝の4時ごろまでこの作業が続け、港に戻っていきます。
この度の漁で感じたのは、鮮魚店に並ぶまでに、その魚が漁師さんのご苦労があって私たちの食卓に並ぶ、感謝しなければなりません。

船から小網を海底に沈めます。

船を操作しながら網をひく。

網の引上げ作業

夜間の作業

協力:明石浦漁協協同組合